レーシック手術を受けると視力は1.0〜1.5程度に格段に向上し、メガネやコンタクトレンズを手放すほどに回復します。
しかし、一部の方の中には、視力が1.5に回復しているにもかかわらず、見え方の質が低下するといった症状を訴える人もいます。視力は向上したが、画質が多少落ちたり、見え方の質が低下するといった症状です。もちろん、日常生活ではっきり自覚するような症例はありません。
しかし、強度の近視を矯正する場合には角膜を多く削らなければならず、このためこのような症状が出やすくなっているものと思われます。
よくある症状は以下のようなものです。
術後すぐは、麻酔がきれると、異物感やしみる感じがあります。しかし、大半の方は翌日までにはなくなります。
術後すぐは、角膜の表面が荒れているため、かすんで見えます。半日すれば見えにくさは改善されます。
フラップ(ふた)作成の際マイクロケラトームを眼に強く固定するため、白目の部分の血管が傷ついてまれに出血したり、リンク状の跡が赤く残るすることがあります。
しかし、1〜2週間で自然治癒します。
微妙な濃淡の違いが区別つきにくくなるといった症例です。
もちろん日常生活では、はっきり自覚することはないようです。生活にはまったく支障はありませんが、病院で詳しい検査をすると症状が判定することがあります。
強度の近視を持っていた方に多い症状です。
日常生活に支障のでることはありませんが、昼間に比べて夜間や暗所で少し見づらくなることがあります。
夜間の車の運転に支障の出る場合があり、その場合は眼鏡をかけることで解決できます。
夜間、街灯の光などを見ていると、
光がまぶしく感じられるようになる症状。これは「グレア」と呼ばれています。
光の周囲に霧がかかったようにぼんやりと光の輪が見える症状。「ハロ」といいます。
光が光源のまわりに放射状に滲むような症状。これを「スターバースト」と呼びます。
手術直後から約半数の方がこれらの症状を訴えます。特に手術直後は車のヘッドライトも眩しくなり、夜間の運転に支障をきたす場合もあります。夜間の運転をされている方は手術前に医師に相談することをお勧めします。
ほとんどの方は術後半年までに症状が改善、消失します。
しかし、中にはそのまま症状が残ってしまう方もいます。
角膜にはたくさんの知覚神経が通っています。レーシックはこの角膜を削る手術です。その際部分的にこの神経を切断することになります。
これにより、術後2〜3ヶ月は、涙液の分泌量が減少し、ドライアイの症状を訴える方が少なくありません。
これは一過性のドライアイで、時間とともに神経は再生しますので、次第に症状がなくなってきます。
手術後のドライアイの症状に対して人工涙液眼などの対策が必要となります。